再びエッチしている時に質問をしてみた。私が同じ営業所の事務員だったら、こういう事にならなかった?と。
そうだな、と少し返事に困ったようだった。
私は、凄くイケナイ事をしている気になったが、所長の事を好きになっていた。
翌朝は、すっかりいい天気で、結局傘は必要なくなった。
帰る時に、毎月ここへ来るかも知れないな、と言っていた。
見送った後、私は次も会えるかなと思った。そして、待ってていられなくてメールした。
会社のパソコンのメアドしか知らなかったけど、私の携帯のメアドを知らせる為に携帯からメールした。
『昨日はごちそうさまでした。またデート出来る事を楽しみにしています。』
見るのは休み明けだから、どう返事が来るのかワクワクした。
休み明けしばらくした夜に、携帯に電話が掛かってきた。所長からだった。
来月も会う約束をし、今後は携帯へメールをして欲しいと言われた。
それから私は、携帯へメールをした。所長は今まで、携帯でメールなんてしたことが無く、私への初めてのメールを打つのに凄く時間が掛かったと言っていた。
私は三日に一回くらいのペースでメールをしていた。
所長はメールが苦手で、忙しいのもあって、ほとんどメールは返って来なかった。
けれど、メールをしない代わりに電話をしてきてくれた。
夜、所長が車で帰宅する道中の間に。
私がメールをして、その返事が電話というようにやり取りをした。
そして、月一の会議と平行して毎月会っていた。
もちろん、会社の人には秘密で、毎月の夜デートを見られないかドキドキした。
月一にしか会えず、人目を憚るという環境が、さらに好きにさせた。
念願の不倫が出来、私はこの恋愛を楽しんでいた。
本気で好きだったけど、年が離れ過ぎていたし、場所も離れていたから、結婚したいとは思わなかった。
もし、相手が本気になって、離婚でもされたら困ると思っていた。
会う時は、会議の後私の家に泊まるか、会議前日に会社の用意したビジネスホテルにこっそり泊まった。
ビジネスホテルには同じく会議に来てる会社の人も泊まっているので、いつも見つかりませんようにと祈りながら出入りした。
こんな関係が一年半くらい続いた。
私はそれまで長く付き合った事がなかったから、よく続いたなと自分でもびっくりした。