きっと会えない〜?

マリン  2007-10-10投稿
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コウジからのメールはいつも朝早い。
「おはよう 今朝は良い天気だね 今日も仕事頑張るよ」 朝早いメールを送ってから会社に行くらしい。私は子供たちのお弁当を作りながらメールを見て「いってらっしゃい 気をつけてね」と返事。たわいのないメール…
お昼休み、「お腹いっぱい。今食べたよ。今何してるの?」
「今はパートの帰り道よ。午後の仕事も頑張ってね。」
本当に誰とでも出来るようなメールが1日に何通も続いたある日、コウジに悩みを打ち明けてみた。実はコウジとサイトで知り合う前に私はコウジと同じ年の子供の先生に恋してた。もちろん片思い。先生に会う度せつなくて苦しくて辛かった。恥ずかしかったけどそれを打ち明けてみた。
コウジ「人生ってすごくエネルギー使うよね。僕がミカさんのエネルギーを充電してあげられるような存在になれたら嬉しいよ。先生のこと、好きなら好きでいいと思うよ。決して自分を責めちゃ駄目だよ。」読み終わったとたんに涙があふれでた。私はこういう人を探していたのかも知れない。心の奥深くで…
私ミカの夫は医者。世間では高給取りと勘違いされているが、現実は働きづめ。夜中の呼び出しもしょっちゅう、休日出掛けようとするとまた呼び出し。家族サービスは全く出来ない職業だ。夫は口うるさい。何かと六歳下の私を子供扱いする。見合いで知り合い何となく婚約。デートも多忙のためろくにできなかった。不満だった。結婚式の一週間前、実はとりやめたくなった。でも全ての準備が整っていたため後には引けなかった。お互いの親も喜んでいたし、私も他に結婚したい人もいなかったし…今思えば結婚をしてみたかったのかも知れない。それから夢中で子育てをし、ハッと気付けば孤独だった。「寂しい」と何回夫に打ち明けても全く相手にされなかった。
そんな時、コウジと知り合ったのだ。でも、まだメル友。いつか会えるのかな?淡い期待を持ちながら、また今日も朝早いメールから始まろうとしている。
「おはよう。今日は元気か?」
会えなくてもいい。私はコウジを失いたくない。



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