遺品の整理が終わり、荷物をまとめ病院を後にした。
家につくと、さっきバタバタとひっくり返した部屋を片付けた。
するとあの小箱が出てきた。
箱の裏には「人を助ける勇気、死なせてあげる優しさ。
あなたならどちら?箱の中身を使い答えを出しなさい」
僕は首をかしげ、しばらく考えた。
小山内に言われた「私達は感染者」が、どおしてもひっかかる。
部屋も隣だし。聞いてみることにした。
「ピンポーン」
「小山内さん!ちょっと聞きたいことがあるんだ」
「まぁ入って!私もあなたに話したいことがあるからさ」
中に案内され、感染について聞いてみた。
すると、小山内は「私達は鍵に感染されているの。路頭に迷った人間なんかによく感染するみたい。箱は一回りずつ小さくなるみたいね。」
「小山内さん。最後は?最後はどぉなるんですか?」
「最後?わ、私も…分からない…?
さ。話はおしまい!帰った帰った!続きが知りたいなら私のお店にでも来るぅ?? 」
「小山内さんの働いてる店はどんなお店なんですか?」
「なぁいしょ?ちょっぴりエッチなお店だったりして!」
僕は、初めて心の通う人と出会えた気がした。