自分に自信がない。自信を持ちたいとは思う、が、いつも何かが邪魔をする。
自信がない原因はいくつか思い当たる。まず真っ先に思い当たったのは小学生の頃の記憶。これで完全に自信を喪失した。
他にもある。
中学生の時、入学を機に私は生まれ変わる!一生の友達を作る!という意気込みは、数ヵ月しかもたなかった。また悪者になった。
仲良しグループに入れた私は必死だった。絶対に人に嫌がられたり、人を傷つけるような事のないように、常に細心の注意を払っていたため、始めは順調だった。楽しかった。
しかしグループの中心、いや、「ボス」のAちゃんに嫌われてしまった。理由は、Aちゃんの好きなI君と話したから。…は?と思った日から、クラスの女子全員に無視された。男子からは笑われた。泳げない私が、水泳大会の選手に選ばれたり、靴がなくなったり、机の中に雑巾が入っていたりした。イジメだ。
しかもその理由が納得いかない。私は隣の席のI君と話しただけだ。もう運が悪いとしか言いようがない。
しかし私は「運が悪い」よりも「私が悪い」としか思えなかった。既に自信を失っていたから。私は嫌われている、という自信ならあったが…。
驚くほど辛かった。親には言えないから学校は休めない。みんなが私を嫌っている。恥ずかしいし、悔しいし、悲しい。1年間続いた。ほとんど記憶がない。
2年生になってクラスが変わり、新しい友達ができ、イジメを受けなくなったが、やはり「私は嫌われている」自信たっぷりで、今度はどんな悪者にされるのかと、ビクビクしながら過ごしていた。
この頃、「hate」という英単語を覚えた。
「ヘイト」という響きが、見事に意味に合っている、という印象から、この単語だけは忘れる事がなかった。そして、この瞬間、「自分に自信がない」から「自分が嫌い」と思うようになった。自分にピッタリの言葉が進化した。
そして、またその言葉は進化していく事になる。