???「おき…ろよ…、…ミラ…」
ミラ「…なに?」
ミラは一人、白い空間の中を浮遊していた。
???「お前も…答えを求めて戦うのだな?」
ミラは軽く頷いた。
???「プロキオンを駆る者の運命か…」
ミラは恐る恐る口を開いた。
ミラ「…その声は兄さん?兄さんだよね?!」
???「俺はお前の記憶の中にある人間を何もかもコピーして演じているに過ぎない…」
ミラは小さくため息をついてから口を開いた。
ミラ「あ、私は…」
アッシュの声は優しい言葉で返した。
???「お前は、お前の信じる道を進めばいい…。お前は弱くない…だからその結末もわかっているはずだ」
ミラは快く頷いた。
ミラ「うん!!?覚悟は出来ているよ?私は…」
突然、強力な振動がミラを襲い急に目の前にプロキオンのコックピットが広がる。
ミラ「…!?ここは!!?」
プロキオンは地面に向かい急降下していた。
ミラ「…い…今のは…?あ……あ…たし…は?」
目の前の爆風の中からディア=パノスが現れた。
龍雅「…覚悟ぉおおお!!!」
ミラ「…あ…私は…」
プロキオンは背中のバーニアで姿勢を制御し、ディア=パノスのタックルを弾き返した。
そしてゆっくりと地面に着地するプロキオン。
ミラ「…兄さん…ごめん?やっぱり私はまだ死ぬわけにはいかないの?」
ミラは涙を流した。
プロキオンはその後、全速力で戦闘区域から離脱していった。
対峙していたディア=パノスはそれを追うことはしなかった。
龍雅「ミラ…次に会う時は俺達の最期なんだな…」
その時、ロイからの通信が入った。
ロイ「…せ…戦闘は終わったようだな…」
龍雅「…奴の撤退でな…」
ロイ「貴様とミラ=クリミアの戦闘を超遠距離から記録させて貰った…。これから持ち帰って詳しく調査するが恐らく、奴の戦い方は…」
龍雅「…何も言わないでくれ…そのことは戦った俺が1番よく知っているんだ…」
龍雅の目は哀しみで満ち溢れていた。