「なにぃ!見つからないだと!!」
「はい・・・、確かにどこにもそれらしき物。と言うか、かなりの高範囲が木さえも無いという状態で・・・」
「あーっ!たくっ!タウロス様に何て説明したらいいんだ!?」
この、ソコソコ偉そうなやつがさっき話していた偉いやつがタウロスだ。
「し、しかしスペリード様、我々偵察隊派遣の命令はタウロス様直々に出された物では?」
そして今、偵察隊と話しているソコソコ偉そうなやつがスペリードと言う。
「そうか。しかし何故?」
「とりあえず報告をなさってみましたら・・・」
「うむ、そ、そうだな・・・」
「やはりいなかったか・・・」
「やはりと言いますと?」
「ここに潜入している男だ。」
「え?タウロス様はご存じで?」
「あの爆発から逃げられるのは奴しかいない・・・」
「奴・・・、ですか?」
「5年ぶりか、奴が来るのは・・・」
タウロスは遠くを見るような目で何かを考えていた。続く・・・