「何故黙る??でもオレは本当に沙羅の味方だよ??」
アタシは黙ってルイに手を差し出した。ルイはアタシの手を掴むと立ち上がった。
“本当にこの男を信用して良いの??”
鏡に訊いた。
“我らの言葉に今まで嘘があったか。我らもおまえを信じる。おまえも我らを信じろ。”
「…ルイ、アナタを信じるわ。」
そしてアタシたちは別れた。その夜アタシはルイのこと鏡のことを考えた。
そしたらいてもたってもいられなくなってクラインの所に行くことにした。たぶん…こんな時間に言ったら怒られるな。
アタシは自分の部屋にある紙とペンを持ち出して机の上で紙に魔法陣を描いた。
魔法陣を描いた紙を床に置きその上に立った。精霊語の呪文を唱えると足下の魔法陣が光り、気付いたらクラインの部屋に立っていた。
「お前何やってるの??」
クラインがアタシの背後に立っていた。
「聞いて!!!」
アタシはクラインの両腕を掴んだ。クラインは呆れた顔をしている。
さっきあったルイとの出来事、鏡がルイを信じろということを話した。
「へぇー。……で、おまえ…それをオレに話したかっただけだろ??」
アタシが話終わるとクラインは頬杖をついて言った。