次の日目が覚めると隣にクラインの姿はなかった。アタシはベットを整えた後1階にある居間に下りていった。クラインの部屋は2階。
階段を下りるとおばさまがすぐにアタシに気付いた。
「あら沙羅チャンおはよう。」
「あ、おばさまお久しぶりです。突然ごめんなさい。」
「おまえが突然家に現れるのなんてうちじゃ日常だアホ。」
クラインが言った。
「久しぶりだね沙羅チャン。鏡に選ばれたそうだね。」
おじさまがそう言った。少し悲しそうな表情をした。
おじさまとは特に会うの久しぶり。
「そーなの。あ、まだ公にしてないから秘密ね。」
アタシは食卓まで歩いて行きながら言った。この家でアタシの座る場所は決まっている。蓮チャンの席。アタシがこの席を温めるのは蓮チャンとの約束。いつか蓮チャンとテフロ様が仲直りするまで…。
「沙羅チャンご飯食べていくでしょ??」
「じゃあ遠慮なく。」
テフロ様は昨日宮殿に泊まったらしくウェブナル家の食卓にはいなかった。
宮殿の料理人が作る物も美味しいけどおばさまの料理は絶品。
「アタシここの子になりたいわぁ。」
アタシは朝食を口に運びながら言った。
「おまえ本気で言ってんのか!?!!毎日じいさんの監視下にあって何かある度に説教食らうんだぞ!?!!」