クラインは信じられないという顔で言った。
「クライン、またそんなこと言って…父さんはおまえのこと思ってやってることだろ。まぁ、ちょっと怖いけどな…。」
おじさまは少し苦笑いをしている。
楽しい家族。
アタシも父さんと母さん、おばあさまに会いたい…―\r
その日何事もなかったかのように昼間ルイと会った。
ルイは相変わらず涼しい顔でブロンドをなびかせていたけどアタシは丸一日仏頂面で口数が少なかった。
そしてその夜もルイは宮殿の春の棟の上に来ていたみたいだった。もちろんアタシは無視した。
その日大人しくしていたし何となくルイと二人では会いづらかったのだ。
でも次の日はちゃんといつも通りの態度をとった。
そして次の日もまた次の日も毎日ルイはきた。
気配はうっすら消していたけど探ればすぐにいることが分かった。
アタシはついにある日ため息をついて星空の下ルイに会うことを決めた。
また黄泉の兵士呼んだら今度こそ一緒に黄泉に帰してやる、とか思いながら。