恋愛不感症(3)

金魚  2007-10-14投稿
閲覧数[148] 良い投票[0] 悪い投票[0]

真理恵と林の関係に気付いたのは、最近のことではない。

同じ上司に就いて仕事をしているわけだし、態度で分かった。話し方、距離、仕事の振り方……何より、二人とも隠す気がないのか、毎朝一緒に出社してくる。

「…所詮、上司も男ってわけか」

凛子はどこか男性に対して冷めている自分を感じていた。
あんなに好きだって言ってくれたのに、たった一ヵ月で消えてしまった男、家庭があるのに新入社員に手を出す男……。

キラキラした毎日や、ドキドキするような恋は、みんな造り物なんじゃないかって思う。
オトコが作り出った、レプリカなんだって。

アイシテル
スキダヨ
キミダケダヨ
ダカラ、シンジテ

真理恵の首には、林さんの贈り物だろう、ネックレスのサファイヤが、キラキラと輝いている。

でも

あれもきっと

偽物なんだ



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 金魚 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ