〜〜同じころ敵陣〜〜
「もう一息でやつらの国に入れる。我らの勝ちは目前だ。ここで一気に攻め入る!!!」
「「「オォーーー!!!」」」
勝利を確信した敵は
ここで一気に
攻め入る方法を取った
龍達援軍が来たことは
まだ誰も知らない
知っていたとしても
そんなわずかな人数で
何ができる、
というかんじに
なっただろう
しかしそれは
コウの策に見事に
引っ掛かったわけだった
〜〜龍達の陣〜〜
「龍、来たぞ」
「あぁ、お前の思い通りだな」
段々と近付いてくる
敵の気配を感じ取り
攻撃を受ける構えをとる 「いいか!無理はするな!援軍はもうすぐくる!あくまでそれまでたえるための策だ!!決してあきらめるな!!!」
龍が声をかける
仲間はそれにうなづく
各自位置についた
そして敵を待ちうける
「来たぞ」
突如、前方に忍の大群が
姿をあらわした
真っ先に向かってくる
龍は背中の大刀に
手をかけた
そしてそれをぬくと
向かって来た敵を
切り裂いた
突然攻撃を受けた敵は
一瞬戸惑ったが
また前進しはじめる
しかし龍達は
自分からは向かわず
自分の範囲に入って来た敵のみ倒していく
相手も相手で
勝てるという自信からか 全員で一人を潰しに
かかるわけでもなく
1対1の勝負を受けて
まわりで
はやしたてたりしている
これがコウの策だった
これならかなり
時間を稼げる
味方の体力が持てばだが 一人のところが崩れれば
そこから総崩れになる
これは一種の賭だった
戦闘開始から1時間―――まだ味方は誰も
倒れてないようだ
しかしまだ
援軍が到着しない
今、戦っている忍は
数は多いが実力は低く
質は龍達のほうが
数段上なのだった
だからといって
ずっと戦える
わけではない
とても苦しい状況だった
戦闘開始から1時間半後―\r
(おかしい…何故援軍がこない…?)
コウに焦りがみえた
もうそろそろ
援軍が来てもいいはずだ
そうでなければ
こっちがもたない
策の練直しをしようとしたそのとき―――\r