〜卒団式〜
公民館の中に入ると父兄のおばちゃん達が所狭しと動き回っていた その動きはわざとせわしなく動いている様にも見えた…
一番奥の窓側の席が空いていたのでそこに腰をおろした
『ジュース置いとくよ』 ケイのオカンがオレンジジュースを差し出してくれた 声はいつものかんだかい物だったが目が少し赤くなっていた… 何ともいえない感じだ
オレンジジュースが舌にしつこくまとわり付いた頃に雅樹とケイがあの三人と一緒に入って来た
『ぺぺえらい事になったぞ俺らまた一緒に野球出来るんや』雅樹がウキウキしながら喋っている
『どう言う事や?』
ぺぺは雅樹に聞き返した
『シッポが中学生の野球チーム しかも硬式のチーム作るらしい んでこの三人は隣町からスカウトして来たらしいわ』 雅樹は嬉しくてたまらない様子だ
『ぺぺまた一緒に野球出来るんやで お前嬉しくないんか?』
雅樹が不思議そうな顔で聞いて来た
『ああ…嬉しいな』とぺぺは思わず返事した
『やろ シッポもなかなかやるなぁぺぺ』
『ああ…』