いちご小説

キュウリ  2007-10-17投稿
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「いただきます!」

手を合わせ、満面の笑みのアズサは
見ているだけで癒される。

さすがにキムチは食べなかったものの、煮物はアズサの大好きな筑前煮だったので
ご飯と交互に箸が往復した。

はぐはぐ…

夢中でほおばる姿は、まるで小動物のようだ。

『タダイマ、7時55分、タダイマ、7時55分』

見ていたテレビが8時直前を知らせた。
「行ってきます!!」
いつもは自転車なのだが
腹ごなしと言って家を飛び出した。


……
学校についた。

「あ、アズサおはよ!」

「遅いよ〜!」

教室に着くと、友達のマイとサキとハヅキが、
サキの机の周りを囲んでいた。

どうやら恋バナをしていたらしく、
席につくと私の周りに群がってきた。

「ねぇねぇ、サキが昨日ナオキ君に告られたんだって!」

ナオキ君は、サキが前々から気になってたという人だ。

「本当ー!?」

「えへッ?」

サキは凄く嬉しそうに天井を見上げる。
「良かったじゃん!」
当時から応援していたアズサは、自分のことのように喜んだ。

続く



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