騒然とする室内に、外務省、防衛省の両方から同時に連絡が入った。
「えええっ!!??」
それぞれの電話に出た二人が同じように絶句した。
「何だ!どうした?」
畠田が怒鳴った。
「・・局長、テロです。ソウルでテロ発生です!国防大臣の乗った車が爆破されました。」
部局内が凍りついた。
「き、局長、外務省からの連絡です。ベルギーで、ブリュッセルでテロが発生しました。詳細は不明ですが駅が爆破されたとの連絡です!」
畠田は頭を抱えた。
「おい、何だよ!どうなってんだよ!北か?イスラムか??世界同時テロじゃねぇか!」
畠田はハッとした。
「おい、日本は!?日本はどうなんだ?誰か、この一連のテロに関する日本でのネタ掴んでいないのか?日本は大丈夫なんだろうなっ!!!」
怒号だった。
だが誰もが今回のテロは寝耳に水であった。
畠田は柳田にも食ってかかった。
「おい、あんたはいろんな所にコネ持ってるじゃねえか。何か知らなかったのかよ?もし、知ってて報告していなかったら、国家に対する反逆だぞっ!!」
畠田は興奮して柳田の胸ぐらを掴んだ。
「いや、本当に何も知りません。国内の破壊工作活動については何も掴んでいません。」