雑草は、どんなに頑張っても可憐な薔薇にはならない山平晴果15歳
今年聖央学園に入学した。聖央学園はサッカー強豪高として有名だ。
晴果が思いを寄せる男子もサッカー部だ。
「篠田くぅ〜ん」
女子の黄色い声援が保健室にいた晴果にも聞こえた。
「篠田は人気者だね〜」
若干男勝りな保健の先生、高峰先生が言う。
「篠田君、こないだあの美貴先輩に告られてました^^」
「美貴!?あらら、プライド高い美貴が告るなんて相当な男前だな。」
高峰先生が驚いた口調で言った。
私は保健室の窓から外を覗いた。 篠田君が汗を流しながらサッカーしている。私はただただそれを見てた。
「山平もボケボケしてたら篠田奪われちゃうよ☆」
高峰先生は気付いていたようだ。でも
「私、篠田君がいたらそれでいいんです。」
それしか答えが無かった。