彼女の住んでる家はセキュリーティーの整った綺麗なマンションだった
(ぴぴぴっ…)と暗証番号を押すとドアが開いた
僕はもも(彼女)の後を静かについて行った
家に入ると桃色に染まったかわいい世界が僕を歓迎してくれた
だがよく見るとテーブルやカーペットに散らかされた雑誌や衣類
台所は食器や捨てるつもりのゴミなどがたくさん重ねてあった
「なんか飲む?テレビでも見といて」
と言って彼女が リモコンを操作する
ウーロン茶のような物を持って彼女は僕の隣に座った
「あははっ めっちゃうける」
楽しそうにテレビを見ている
しばらく会話らしい会話もなくテレビから流れる音声に2人とも耳を傾けていた
『そろそろ帰ろうかな』
僕は時間的に遅くなっていたのと彼女に気を遣ってそう決心した
「なんで?」
不安そうに答える彼女の表情を見て僕は帰ることができなくなった
「ね〜マッサージしてくれへん?」
そう言いながら彼女はいきなりうつぶせになった
『いいけど…』
と言ったのはいいが緊張して身体が自由に動かない
「早く早く」
と促され彼女の肩に触れる
『この変かな?』
自信なさ気に尋ねると
「うん。もう少し強くてもええよ。足とか背中もよろしく」
と注文が増え僕もいつの間にか緊張がとけて彼女のためにマッサージに集中していた
背中から横腹あたりにさしかかった時
「あっ、こそばい」
と彼女が僕の手をつかんだ
『ごめん』
素直に謝る僕
「もうええよ。ありがとう」
彼女の言葉に休憩なしでやり続けた僕の腕はしびれていた
その場に仰向けになった僕のお腹の上に
彼女の頭がそっと置かれた
なんと僕を枕がわりに使っていた
「めっちゃ楽ちんやわ〜」
うれしそうにつぶやいた彼女を見て僕はぴくりとも動けなくなった
けど彼女が笑うたびに頭が揺れこちょこちょされてるみたいで僕は我慢できなくなった
『こちょばいっ』
そう言って彼女の首をつかんだ
「こそばい」
彼女も首が急所らしく更に激しくもがいた
『やめろよー』
たえられなくなった僕は彼女の脇腹をつついた
そこも急所みたいで更にもがいて僕の方に近寄ってきた次の瞬間…
唇同士が触れ合う
2人の動きは一瞬で静止した
そこからは僕も想像できなかった展開が待っていた