あなたの部屋の前で、高まる気持ちを抑えてドアをノックした。
部屋に入って見ると、あなたがベッドに座っていた。
『どうしたの?』
「...」
『学校で何かあるんでしょう?』
「...」
『黙ってても判らないでしょ...』
「うん...」
『何を悩んでいるの?困っている事があるなら話して。一人で悩まなくていいから。一緒に考えよう』
「自分でも判らない。ただ疲れた。学校に行きたくない...」
『そう...今日はゆっくりしなさい』
娘の部屋をあとにした。
私は、もう二度と制服を来て学校へ登校する姿を見る事がないような気がした。
その日から、次の一週間、また次の一週間と同じ調子だった...
私は、誰に相談も出来ずにいた。
ネットで検索して同じような経験をしている人のカキコミを見て驚いた。
何年も引きこもり、家庭内暴力、そんな文字が目の前にあった。
うちも、そうなるのだろうか?
どうしたら良いんだろう...
どうして、こんな事になってしまったのだろうか?
学校の先生が家に来た。
先生は
「学校では何も問題がありません」そう言われた。
それは、家庭に問題があると言うように聞こえた。
そして、登校したくなるまで家でゆっくりして下さいと言った。
とは言われても、納得出来るはずもなかった。
地域の教育相談にも行ってみた。
相談すると
「お宅のお嬢さんは今の学校が合ってないと思います。私学に転校された方がいいですよ」
今後。どのようにすれば良いのかアドバイスを求めると
「専門家でないから判らない。話しを聞くしか出来ないです。民間の有料の相談出来る所がありますよ」
ネットのサイトで、誰に相談しても無駄だと書いてあったのを思い出した。