友伽里が死んだ。
そう知らされたのはほんの一時間前の事だ。
昨日までは元気だった友伽里が、今この世にいないといきなり言われても僕には全く理解できなかった。
昨日帰りぎわに交した「ばいばい尚弥!!また明日学校でね。」という言葉が僕が友伽里から聞いた最後の言葉だった。
僕と友伽里は同じ中学に通っていた。
家も隣だったので、昔から友伽里の事はよく知っているつもりだった。
いわゆる幼馴染みだ。
僕の隣の家を見てみると、そこは沢山の黒い服を来た人が涙していた。
それをみてようやく僕は友伽里が死んだんだと理解できた。
そのとたん僕の目から一筋の涙が溢れだした。
とまらない。
涙が、とまらない。
人が死ぬと言うことがこんなに悲しくてやりきれない気持になるなんて、僕ははじめて知った。
こんな気持ち。今まで味わったことがない。
悲しみで胸が締め付けられそうになっていた。
友伽里の死因は、殺人だった。
(つづく)