君がいない。4

りん  2006-03-20投稿
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次の日の朝
カ〜テンからもれた光のあまりのまぶしさに僕は目が覚めた。
隣にはまだ君が寝息をたてて眠っていた。

「真紀。早く起きないと遅刻する…。」

真紀の体揺らしてそう言うと君は寝ぼけ顔で僕を見て、時計を見るとベッドから飛び起きた。

「遅刻だよ!!きゃ〜どうしよう!」

真紀はあたふたしていてその姿がなんだかかわいくて、僕は慌てている真紀を後ろから抱き寄せた

「龍一?寝ぼけてるの?
早くしないと学校遅刻しちゃう。」

「もういいんじゃない?
さぼっちゃえばさ。」

「えぇ!?だめだよ!」

抱き寄せられたまま真紀は首を僕の方に向けて困った顔をした。
僕は真紀を体から離して鞄の中から携帯を取り出して、仕事仲間兼親友の誠也に電話をかけた。


「あ、誠也?今日さ学校さぼるから♪よろしく☆
一樹にも言っといてよ♪」

「龍一くんこの前もさぼってたでしょ!
だめだよ!ちゃんと来い!」

珍しく誠也が怒っている。周りの音からして教室にいるらしい。
雑音が耳を痛くさせる。

「だってさぁ…真紀がさぁ…さぼろうってお願いしてくるからさ。」

「真紀ちゃん!?……俺なんてこの前別れたばっかりなのに…俺に対する嫌味なの?泣」

真紀は大げさに横に手を振って、違う違う私じゃないよ!
なんて。
聞こえもしないのに言っている。

「まぁいいじゃん?
じゃあ、そういう事だから〜。」

「っちょ、龍…」

誠也が言いかける前に僕は電話を切った。
真紀は少しふくれっつらをして怒っている。

僕は笑った。
もう残り少ない時間だということもわからずに 僕は笑っていた………



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