次の日の朝
カ〜テンからもれた光のあまりのまぶしさに僕は目が覚めた。
隣にはまだ君が寝息をたてて眠っていた。
「真紀。早く起きないと遅刻する…。」
真紀の体揺らしてそう言うと君は寝ぼけ顔で僕を見て、時計を見るとベッドから飛び起きた。
「遅刻だよ!!きゃ〜どうしよう!」
真紀はあたふたしていてその姿がなんだかかわいくて、僕は慌てている真紀を後ろから抱き寄せた
「龍一?寝ぼけてるの?
早くしないと学校遅刻しちゃう。」
「もういいんじゃない?
さぼっちゃえばさ。」
「えぇ!?だめだよ!」
抱き寄せられたまま真紀は首を僕の方に向けて困った顔をした。
僕は真紀を体から離して鞄の中から携帯を取り出して、仕事仲間兼親友の誠也に電話をかけた。
「あ、誠也?今日さ学校さぼるから♪よろしく☆
一樹にも言っといてよ♪」
「龍一くんこの前もさぼってたでしょ!
だめだよ!ちゃんと来い!」
珍しく誠也が怒っている。周りの音からして教室にいるらしい。
雑音が耳を痛くさせる。
「だってさぁ…真紀がさぁ…さぼろうってお願いしてくるからさ。」
「真紀ちゃん!?……俺なんてこの前別れたばっかりなのに…俺に対する嫌味なの?泣」
真紀は大げさに横に手を振って、違う違う私じゃないよ!
なんて。
聞こえもしないのに言っている。
「まぁいいじゃん?
じゃあ、そういう事だから〜。」
「っちょ、龍…」
誠也が言いかける前に僕は電話を切った。
真紀は少しふくれっつらをして怒っている。
僕は笑った。
もう残り少ない時間だということもわからずに 僕は笑っていた………