「君達に、話があってね・・・―――」
「話?・・・」
「龍華君の事だよ」
「!」
「あぁ、最初に自己紹介しておこうか?僕の名前は聯(れん)っていうんだ」
「・・・」
「君達のことはよーく知ってるよ」
「何で俺達の事を・・・―――」
「まぁ、そんな事はいい。龍華君が何でココに来ているか知ってるかい?」
「・・・俺達の命を守・・・―――」
「違うよ」
聯が即答で言う。
「えっ・・・」
「龍華君はね・・・君達を裏切ったのさ」
「!」
「夢玉って、知ってるかい?」
「あぁ・・・」
「その夢玉を作ったのが彼女なんだよ」
「えっ・・・龍華さんが?!」
「そうだ。それを使って我々は世界中の者どもを従わせ、そしてこの世を支配するのだ。龍華君もこれを望んでいるんだよ」
「嘘だ!そんな事龍華さんが望んでるはず無い!!」
「本当の事さ・・・。だから君達を裏切ったんだ」
「違う!龍華さんは・・・龍華さんは・・・―――」
怜は右手を強く握り、何度も繰り返しそぅ言っていた。
そうだ・・・。
一番龍華を信じているのは怜なんだ・・・。
だから、こんなに否定しているのか・・・―――。
でも、龍華に限ってそんなことは・・・―――。
「やれやれ、強情なコ達だねぇ・・・。あ、そうだ。龍華君がこんなことも言ってたよ」
「・・・?」
啓吾と怜は聯の顔を見る。
「君達を殺せ、ってさ」
「!!!!」
そぅ言うと、聯は右手を顔の前にあてた。そして、顔から手をとると聯の顔が一瞬にして龍華の顔になったのだ。
「なっ・・・!!!」
「やれやれ、本当はこんなことしたくないんだけど彼女が言うもんでね」
「嘘を言うな!!」
怜が大声で言う。
「本当だよ。ちなみに・・・―――」
と、言うと聯は2人の前から姿を消した。
「?・・・どこだ!」
啓吾が言うと、啓吾のすぐ後ろから聯の声が聞こえた。
「龍華君の能力、知ってる?」
と、言うと聯は右腕を前に突き出して啓吾目掛けて火を放った。
「なっ・・・!避けきれねぇっ・・・―――」
そして、炎は啓吾に命中し啓吾は壁に激突した。