LOVE SONG 第2話

 2006-03-20投稿
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第二話
 
 ―放課後―\r
 
 はぁ・・・―――。

 どうしよう・・・。

 ちゃんと行かないとダメかなぁ・・・?

 悪い人じゃなさそうだし・・・

 でもなぁ・・・―――\r

 亜美、玄関に着く。
 「あっ!斉藤さんだ」
 「!」
 2人とも歩き出す。
 「斉藤さん、テストどうだった?」
 「・・・」
 亜美達の学校では昨日中間テストだった。
 『全然ダメだった』
 カバンからノートを取り出して書き、梓に見せる。
 「ふ〜ん。斉藤さん頭いいのにね」
 しばらく沈黙。
 「気になってたんだけどさ・・・」
 「?」
 「なんでさっきから、話さないの?」
 
 知らない人も・・・いるんだ・・・。

 声が出ないことを話したら

 この人は、どうするのかな?

 私には前まで友達がいた。
 その友達に声が出ないことを話した・・・。そしたら・・・。そしたら、次の日から私とは距離を置くようになって、最後にはもぅ、話さなくなった。

 だから、声が出ないことを打ち明けたら、この人も私と距離を置くのか。と、考えただけで・・・自分が嫌になる。

 でも、話さない限り、何も分からないよね?

 『声が出ないの』
 ノートに書いてみせる。梓は凄く驚いている。
 『嘘みたいだけど、本当だよ』
 「声が出ないの?」
 亜美、コクンとうなずく。
 「そっか!よかった〜」

 はっ・・・―――?
 
 「てっきり、無視されてんのかと思ったよ」
 亜美、ハッとしてノートに書く。
 『怖くないの?私から距離を置かないの?』
 「怖い?距離を置く?んなわけねぇじゃん」
 ホッとした様子の亜美。
 「でも、いいーよなぁ・・・」
 「?」
 「教科書読まされないじゃん!」
 『そこは助かる』
 ノートを見せる。
 「ハハハッ!」
 梓が笑い出す。亜美も声は出さずに笑ってる。
 「じゃ、俺んちこっちだから」
 亜美、うなずく。
 「じゃーな〜ぁ!」
 手を振る亜美。
 
 何だろう・・・あの人・・・。

 今までの人と違う・・・。

 こんな私でもちゃんと理解してくれる。

 でも、明日から他人だよ。他人。

 さっきは、あぁ言ってたけど

 距離置くんだろうな・・・―――\r

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