最悪だ!
最悪だ!
最悪だ!!
俺、嫉妬してる。
いつもの自分じゃいられなくなってる。
たかが噂で…。
今までこんな事なかったのに。
(何であんな態度とった…?)
普通を装ったつもりだったんだが。
隠せなかった…。
彩は何て思ったんだろう?
格好悪いな…。
「カズ、お前…顔色わりーぞ?」
前の席に座っていた新木が、数枚のプリントを手にこっそり話し掛けてきた。
今は授業中だ。
俺は渡されたプリントを一枚だけ取り、残りを後ろに回すと
「寝不足だ」
こめかみを押さえ答える。最近、あんまり身体休めてないしな…。
「お前さぁ、バイトばっかり入れすぎじゃね?彼女の為に頑張り過ぎ〜」
「別に、そんなんじゃない」
即答すると、新木がヘラッと笑って言った。
「お前もも少し楽にしたら?彼女も遊んでんぞ?」
「…」
コイツ、舐めてんのか?
少し、いや…かなりムカついたから、睨んでやったら怖じ気ついたのかさっさと前を向いた。
やばい。
今の俺、八つ当りさえ出来る。
バイトを始めて、今日が初欠勤になるかもしれない…。