好きになった女には、彼氏がいた。
諦めようとも思った。
けど諦められなかった。
あいつがおれを変えてくれたから。
高校受験日―\r
『君も男ならしっかりしなよ!あんな連中、返り打ちにしちゃえ』
カツアゲされそうになったおれを助けた女が言った。
中学くらいからか絡まれたりする事が多かったおれは、その時も半ば諦めてた。
いつだって悔しい思いばかりしてた。
でも、どうしようとも思わなかった。
自分が変わる事なんか頭になかった。
けど
あの女の言葉と振る舞いを見て、このままじゃダメだって思ったんだ。
それから空手を習い始めたり、バカにされないように格好にも気を付けた。
そんな時に仲良くなった連れのクラスで、あいつの姿見つけて…
自分の気持ちに気付いた。
迷惑だって言われても、
諦めきれねぇんだ。
これだけは―