「ワイルドキャット(木島冴子) ウルフ(城崎涼)
ライトニング(日浦ヒカル)、か…… 旧〈ファクトリー〉の生み出したモンスター達が、三名も一堂に会するとはね。 やれやれだ………」
データファイルを机上に放り投げた情報室のチーフ、井沢修二は重いため息をついた。
「僕はまた、てっきりボスの趣味が出て美女軍団でも創設するのかと思っちゃいましたよ」
と、情報室データ管理課の野崎功がくったくのない笑顔を浮かべる。
「おい!イサオ、冗談ごとじゃないんだぞ! 奴らの中身は猛獣なんだぜ?
これなら、今まで使ってた傭兵あがりの殺人鬼達のほうが、まだしも人間味があるってもんさ」
「ええ〜っ? あのヒカルちゃんが化け物だなんて信じられませんよ、チーフ」
情報室チーフ付のアシスタント、野々村かおるがお茶を配り終えた後、納得のいかない表情である。
「あんな、天使みたいな子が…」
といかにも不服そうなかおるに 井沢。
「その天使が、鬼神会組長、鬼塚の首を持ってきたんだが……」
「そうでしたね。 キャラクターデザインの買い物袋から、いきなり生首ゴロンですから」
「うわぁ…エグ…」
「木島冴子は国際手配犯カルロスの、城崎涼は連続レイプ殺人犯の、て感じでIDカードをしゃあしゃあと寄越しやがるし、全く何やらかすかわからんよ……」