純の病名が家族に告げられたのは、純が入院した翌日であった。診察室で純の主治医、吉田先生は、家族に対して、はっきりと坂木君の病名は統合失調症と告げた。 「この病は、長い入院生活が必要とされます。 「先生、一体どのぐらい?」いつもなら気丈な純の母もうろたえた口調だ。 「これだけは、坂木君の症状次第もありますが最低3ヶ月は入院生活になります」またはっきり吉田先生は言った。 その言葉に対し母はおおつぶの涙を流した。
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