蒼郷の空.06

ゆい  2007-10-28投稿
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アースとレアは、予言指名を受け、監視場所であった神院へ連れてこられた幼少時から、同じ神院で暮らした幼なじみだった。
「んなこと気にすんなよ。大体、使徒の役目授かってる俺達がどうして掃除なんて――!?」
起き上がりながら反論していたアースだが、そこまで言い掛けるとアースの動きが止まる。不審に思ってレアが尋ねた。
「アース、どうかした?」
アースの視線の先をみてみる。
「ぁ、イザリアさん――」
そこには神院の祈祷師である、イザリア=グレイスが立っていた。
銀髪の髪をさらりと垂らし、優雅に立つ彼女は、この神院の総取締まりであり、使徒の者達をまとめる役割も担っている。祈祷師であるからにして、神々しさを感じるほどの美しさを持つが、その容姿とは裏腹に、属に言う“強い女”であり、度々問題を引き起こすアースの天敵とも言える存在だった。
「ッ…イザリアのヤツ、こんなところにまでっ!?」
アースは逃げ道はないかと辺りを見回すが、こんなにも見晴らしの善すぎる丘では限りなく意味のない行為であった。
「――」
アースをその目に捕らえたイザリアから発せられる鋭い威圧感。



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