龍と狼52

武藤 岳  2007-10-29投稿
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「世界規模で、同時にテロを行える奴等は、ただのテロ集団ではない。
非常に統制のとれた連中だ。
しかも、我が国の国防大臣やEUの行政責任者を、狙い撃ちのような、爆弾テロを遂行した事を考えれば、国軍並の戦力と情報収集能力を持ち合わせていると考えなければならない。

どんな手を打ってでも、奴等は襲って来るよ」

さすがは、軍幹部出身者、元韓国三軍(陸・海・空)の連合作戦総本部長だ。

自分のような、実働部隊とは違う。

「“君は愛国の士”だろ?
君はフリーランスだが、これより、君の身柄を大統領直属の機関である、国家情報院の預かりとして、アメリカへ渡り、テログループの首謀者、又は幹部の抹殺を行なってほしい。
日本の彼は、奴等を利用して、君が始末すればいい。
あくまでも“事故”としてだがね。」



長いような、短いような、不思議な電話だった。

だが、間違いなく、棟方を殺る機会を与えられた。

そして、友を殺した奴等への復讐も。


「話は決まったようだな。」

チャンホが携帯電話を受け取って、ソンスンに話しかけた。

「ああ。」

しかし、ソルミは、不安な気持ちが表情に表れた。

「ソン・・・」

「大丈夫だ。」

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