しばらくして蘭も鉄平っていう22才のリーマンと付き合う事になったって知らせが来た。
そっかぁ…あたしが真依君に告られて舞い上がってる時に蘭も…。
……なんか、あたしも軽い女みたいじゃんか。
……
こういうモヤモヤした時は、真依君に会うのが一番だよね!
私は、M高に向かった。
今日は風が気持ちよくて、何となく走ってみた。
ファーって私の間を風がすり抜けてく。
気持ちいい!!
そのままノリでM高まで走って来てしまった。
運良く中庭にいたのですかさず声を掛けた。
「真依君〜!」
「あんな?学校終わったのか?」
「うん!ハッ…ハッ…」
さすがに急に走るとあれだね。
息切れしてきた。
「どした?」
真依君が心配そうに覗き込む。
「あ、あのね…」
「ここまで走って来たんだよね?」
?!
「誰だお前!?」
声のした方を見ると、長めの髪で、銀縁の眼鏡を掛けた男が立っていた。
「さっきの走りを見ていたよ。きみ、気持ちよさそうに走るねぇ」
「はぁ…」
「…しかもすごいスピードで。」
「えっ??」
思いもよらぬ言葉に私は思わず聞き返した。
「あ、私はこういう者です」
男は箱から名刺を2枚取り、渡した。
続く