「ちょっ!実奈痛いって!」
「わがまま言ってないで!さっさと行く!!」
「みぃなぁー!」
由成は、実奈の言う通りにしているしかなかった。
『教室で待っときな。』
(いや・・・普通でしょ?)
由成は、不満を抱きながら待っていた。まだ由成以外は来ていなくて、教室の中はシーンとしていた。
「・・・ったく。何のつもり!?」
「―――――――――っ!?」
思わぬ出来事に呆気にとられていた2人。だが、由成はその場を立ち去ろうとして出て行こうとした。
「待てよ。」
「何。私といちゃ、ダメじゃん。好きな子、いるんでしょ?」
「それがお前だったら、いちゃいけねーのかよ。」
「は?」
そのまま、沈黙が走った。由成は、突然の告白にあたふたしていたし、雄はと言うと自分でもびっくりするぐらい唐突に言っていた。
「何言って・・・冗談でしょ?」
「冗談にしてーよ・・・。」
雄は、しゃがみこんだ。顔を覆っている。由成も同じ目の高さにしゃがんだ。