毎日俺は教師を見る度に大人にはなりたくない。大人になればこんなにも卑怯で腐った人間になってしまう、とイライラしていた。
そんな俺にも高校受験が迫っていた。
俺は色々やりすぎて公立に行くために必要らしい内申点がない。
そこで、ある私立の特進コースを希望した。
しかし、受験票が来て驚いた。普通科コースになっていたのだ。
俺は担任を問い詰めた。すると「あ〜間違えた。お前バカだから普通科で出したんだよ、でも落ちるかもな、バカだからな」と笑って言った。
そのやり取りを見ていた他の教師が、「ヤバイぞ、生徒の意見無視して、出して。そんな事したら、あなたのクラスの高校ランキングに傷がつきますよ」と言った。
俺は怒りに身を任せ、二人ともしばらく喋れないようにしてあげた。教師として許しがたい発言だったからだ。
急いで親父に頼み手を回してもらい、変更できた。
俺は何とか特進コースに合格した。
言うまでもなく、勝手にコースを変え、教師としてふさわしくない口を封じてから一度も中学校に行く事はなかった。
ただ教師というクズを憎む心だけは、毎日忘れなかった。