第一章『27才の高校生』
ぼっこぼこにされた夢を見た。相手は親の和夫と町子だった。
『ピンピロンピロン…‥‥』
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 『っばうあっっす』‥‥‥‥‥‥
携帯のアラームとは別に起きた。
母親と父親は夢のなかでぼくにイラついてることも最近僕が『エロビデオ』で『セガレ』を訓練するときにイヤホンをつかわなくなって渋谷家に 『アオイユウ』ちゃんの喘ぎ声が響き渡っていることもなにも言わず、夢の決まりごとなのかどうかはわからないが 夢の中では思うようにからだ動かないのをいいことにただ ただ 淡々と 僕の顔面を殴っていた。
ぼくはふと思った。
(そりゃ そうか‥‥‥)
僕は27で未だに高校生だ。
そりゃ家の中にAV女優の声が響いていようと そんなちっちゃいことは どうでもいいんだ 。 ただ27のいい大人が黒板に書いてあることを、ノートに写してんだから‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥そりゃ、『感情』も『言葉』もでないよなぁ…………………………………………………………… しかも それが夢にでてきてんだから。
【健太】は無駄に広い一人部屋…………でっかい窓の側にある1ヶ月洗濯してない汚いシーツの上で珍しく将来のことをかんがえた。
【健太】
青霧工業定時制普通科
4年生
年齢 27才
バイト・服屋(サンライズ)
健太の社会に対する考えは非常に甘い。そりゃ 社会ではきれい事だけではそれなりの地位が手に入らないことも、人間関係の大切さがだいじなのもわかっている。 現に年金もしっかり昼間に働いてはらってる、『年金を払う高校生』だ。 ただ健太はB型で、性格が、わがまま・ルーズ・そして、かなり『一途』なせいで、『高校』という わずか三年でわかれのくる『青春』に【恋】をしてしまった。
言ったらこんなもん、90歳の婆さんと付き合うようなもんだ。
いずれは100%で別れをつげないといけないものに一途な健太(アホ)は18才(高3)の冬に学校をやめ、高校生でいるために、定時制の高校に転校し、それを何回か続けて今に至っている。
続く