今日、俺が見た夢を聞いて欲しい。
くだらないと思っても良い、記憶に残っている内にみんなに伝えたいからだ。
起きたら……(夢の中で)俺は劇団の客席に座っていた。 体が小さくて、まだ9歳の頃だった。
隣りに俺が引っ越す前の大親友に起こされる。
「おい!もうすぐ始まるからな!」
俺は状況が理解できずに手を引っ張られて、連れて行かれる。
「何処に行くんだ?」
「え?ちょっ……お前マジで言ってるの?」
「今日は俺達のゲスト出演だろう?」
今、壇上では劇が始まってる。
「着いた。」
「遅いじゃない…!ほら、早く着て!」
渡されたのは、ピカチュウの着ぐるみ。
「セリフ覚えてるか!?」
俺は首を振った。 「ん〜、しょうがないな〜。」
「僕らはこの世界に住まなくちゃいけないの!?それが運命なの!?違うよね!?」
「分かった。」
なんか意味分かんないセリフだった。
劇の内容はポケモンか?
「ほら、力抜けよ。」
すごい懐かしい声が聞こえた。
俺が小さいころ、事故で亡くなった友達がいた。
記憶に残っているはずの無い顔がはっきりとあった。
「行こ、俺達の番だ。」
俺と同じく、ヒトカゲの着ぐるみを着た親友が手を差し延べる。
「うん。」
そこで一回、夢が切れる。
また映像が映る。 「………………、はっ!?」
俺はビルの屋上で体育座りして寝てたらしい。
周りにはさっきの友人達がいた。
「御目覚めかい?今日のVIP出演賞君。」
「手にはトロフィーが握られていた。」
「お前スゲェよな、さっきまでドッキドッキしてひ弱い顔してたお前が壇上に立った瞬間にプロの顔になったもんな。」
「…………!?」
夢が切れていて分からない。
「ほら。」
アイスを手渡される。
「ありがと…。」
「なぁ、知ってるか?」
「ん?」
「あの≒⇔∀劇団(覚えてない)にいた蒼井って子…。」
「うん、いたね。」
「アイツ明日事故るんだぜ。」
「え!?」
「………ぷっ!嘘だよ!」
でも、本当にその蒼井って子は事故で亡くなった。
何故こんな夢をみたのか。
俺に眠ってた記憶が目覚めたのか。
まだ…分からない