10年くらい前までは、ジェニーは普通に親友だった。
毎日一緒に遊んだ。
殴られた事も有った。
世界で一番仲がよかったから、どんな事されたってよかった。
ジェニーに殴られる事が、何よりの会館だった。
キスもしてもらった。
いつでも快楽へと突き落としてくれた。
ジェニーはあんなに弱かったから、ずっと二人きりだったのに、いつしか、クローゼットの置くに放り込まれた。
思い出すだけでも吐き気がする。
真っ暗で誇りっぽくて前進を微生物どもがはいつくばったから。
ジェニーにはガールフレンドができた。
その子の名前はリーといった。
お洒落で図々しくて、憎たらし意子。
(あんなに飾りたてて、逆に汚らしい!)
弱いジェニーはどこかに消えた。
あの子のためにサッカーを始めた。
すごくハンサムにもなった。
笑顔が素敵になった。
言葉使いが雑になった。
何もかもが変わり、クローゼットの中でくちはてながら、屍のような目でジェニーを見た。