片思いのまま過ぎた冬…
どんなに想っても届かず、また自分から届けようとしなかった恋…
妹でよかった…
彼にとって私は大勢いる妹の中の一人にしかすぎなかったけど…
それでも君と過ごした時間は最高に楽しくて最高に幸せだったよ。
私は新たな気持ちで春を迎えた。
無理に頑張ったりせず、見返りを求めずに愛する…
メールが来なくなって1週間後、
『元気〜?』
久しぶりにメールがきた。
『うん☆』
『そっか☆よかった。』
メールを返さなかった。
誕生日の1日前、おばあちゃんとお母さんの3人で花見をした。
冬休みのメールでのこと…
『誕生日遠い〜』
『俺もだよ↓↓』
『春休み真っ最中だからみんな気持ちいぐらい忘れてくれる☆』
『俺がちゃんとメールするよ☆楽しみにしとけ☆』
『ほんとに〜?』
『おう!俺は約束は9割守るやつだぞ!』
『あ〜1割に入りそう!』
『おい?…』
なんとなく嫌な予感して
前日からメールしてた。
誕生日のことは触れずに…
0時…日付が変わった
『誕生日おめでとう☆』
和美からだった…
かずま君とのメールは続く…
2時が過ぎた…
『今日は遅くまで起きてるんだね』
かずま君の言葉で、自分が産まれた時間まで起きとくのはやめた…
朝から友達と遊びに出かけた。
毎年1回遊ぶメンバー。
『誕生日おめでとう』
斗麻からだった…
誕生日教えてないのに…きっと和美に聞いたんだ
遊びながら何度もケイタイを見た…
また違う人
「さき、誕生日おめでとう☆」
まさか覚えていてくれてるなんて思わなかった。
私はこんなに、みんなといるのにかずま君のことばかり考えて…
みんなはずっと、このことを考えながら今日一日過ごしていたのだ。
「ありがとう☆」
私はみんなの誕生日知らなかったのに…
遊びまくって、もらった抱き枕をもってバスに乗った…
「楽しかった…」
そっとつぶやいた。
外は雨が降っていたから、聞こえはしない。
結局かずま君からのメールはなかった…
特別じゃなかったの?
兄妹じゃなかったの?
友達じゃなかったんだ…
1割に入ってしまった。