【6回裏】
相手エース南を打ち崩した俺達の勢いは守備でもそのままだった。
3番南対天堂寺。
初球。
カキーン！
外のカーブを上手くおっつけた打球はライト前に飛んだ。
しかし！！
ズザーっ！バシッ！
『アウト！』
ライト前に落ちそうな打球をライト滝本がスライディングキャッチ！！
不破『ﾅｲｽ！ﾘｭｳﾔ！』
捕手が声を掛けた。
それに続いてオレらは次々とﾘｭｳﾔに
『ﾅｲｽﾌﾟﾚｰ！』と声を掛けた。
不破『ﾜﾝﾅｳﾄ〜！』
またｶｽﾞﾏの声が響いた。
これで1ﾅｳﾄ。
好プレーの後には好プレーが連鎖した。
続く四番、中西への初球。
カキーンっ！！！
パシッ！！！
外角球をセンターに弾き返そうとした打球は、ﾋﾟｯﾁｬｰの天堂寺が素晴らしい反応を見せてグラブにおさめた。
ｶｽﾞﾏ『ｼｮｳいいね〜！！2ｱｳﾄ〜！！』
ｶｽﾞﾏがまたも声を掛ける。
全員『2ｱｳﾄ〜！』
みんなが続く。
2ｱｳﾄとなって打席には5番相良が立っていた。
この試合ﾋｯﾄを量産されている相良に対しては、流石の天堂寺も力が入った！
………
『ストライ〜ク！！バッターアウト！！』
なんとｵｰﾙｽﾄﾚｰﾄで、最後は相良のﾌﾙｽｲﾝｸﾞでもバットが追いつかないほどの真直ぐで三振にとった。
ｹｲﾀ『スゲェ！！クリーンナップ三者凡退だっ！』
ﾍﾞﾝﾁでﾅｲﾝを待っていたｹｲﾀが興奮していた。
6回裏、完全に俺達は守備で朝山中の流れを断ち切ったのだった。
それは同時にこの練習試合の勝利を意味するものだった…
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