かずま君と電話で話した。時間は夜中3時すぎ…
始めは何気ないただの会話
「俺ウソつかないから」
「うっそだぁ〜」
「…ウソです。研修中でっかいウソついた。」
真に受けた私がバカだった…
やっぱりいつもの冗談だった…
「あ〜ウソつきだぁ〜」
「笑。ごめんね徹たちうるさくて」
「かずま君が謝ることじゃないじゃん」
「うん…俺あの後部屋戻ったら徹たちに拷問された☆笑」
話を続けるうちに取り乱しはじめた。
「順序があるから…
さきちゃんのこと好きだけど、元カノ諦められないのも本音…
だから元カノ完ぺきに忘れるまで言えなくて…
さきちゃんの言ってたドラえもん好きな人って誰?」
かずま君の声が少し小さくなった…
「ドラえもん…きみだよ。」
「え…」
「…」
「待って?!ホントに?」
「うん。」
「両想いってこと?」
かずま君の声が震えてた
ホントを伝えるのもホントを受け取るのもこんなにドキドキするんだってわかった
友達から恋人に変わったその日の朝、太陽と月が向き合っているのを見た
同じ時間に照らしてた
(やっぱり太陽は遠くないんだ☆)
宿泊研修前とはまるで違う気持ち…
まだ現実味がなかった。
「和美が『カー君好きな人いないの??』だって☆ここにいるのに♪」
私よりもかずま君の方がはしゃいでいた
研修中のことで、愉快な仲間たちはそわそわしている様子だった
「さっちゃんカー君のこと好き?」
和美が聞いてきた。
おそらく斗麻に拷問の話を聞いたのだろう…
私たちはしばらく付き合っていることを内緒にしていた。
周りの行動がおもしろくて内緒にしていたのではなく、ただ単純に
かずま君がまだ元カノ引きずってるのと、少し前に後輩に告白されて、
「勉強忙しいから」
と答えてしまったせい…
「昨日元カノと偶然会ったけど、全然何も感じなかった。さきのおかげ」
ちょっとした開放感…
けれど、ここからまた別の問題が次々に襲い掛かってきた…