学校を一回りして、やっと教室にたどり着いた頃には、窓の外はもう真っ赤な夕焼け色だった。
誰もいない教室。
落ち着く。
黒板に書かれた今日の日付を見る。
なんだか長い間日付を気にせずに過ごしていたみたい。ついこないだまで冬だった気がする。・・・気が、する。
急に背筋に冷たい物が走った。
「帰ろっ。」
校舎を出た。
目の前に同じ年くらいの悪そうな男がバイクの前にしゃがみ込んでタバコを吸っている。やっぱり湘南と言えばヤンキーってか?
絡まれたくない。
足早に駅に向かった。