何故だろう…。今年の冬は淋しく辛い。
君は…。
二年前の冬、僕は親友のトシと久々に会った。その後ろには二人の女。そのうちの一人に僕は不思議な感覚を感じた。
不思議な感情が僕を包んだ。恋。イヤ違う。 何かものすごく僕に近い何かを…。
しばらくしてトシは僕を紹介した。
「こいつ俺のダチのマサヒロだからよろしくな!」
僕は軽く頭を下げた。そして二人の女もトシによって紹介された。
名前はミキとヒトミ。僕はヒトミが気になってしょうがなかった。
ヒトミをチラリと見ると、ヒトミは笑っていた。ずっと…。
僕にはそれが仕方なく不思議でしょうがなかった。
時間は刻々と過ぎ、午後9時を回った頃だった。
トシはミキと帰った。僕はヒトミと二人きり。 マルで自分が隣にいるような感覚だった。
沈黙は続き、10分が過ぎた辺りだったろうか。 ヒトミは笑っていた。 僕がまた横を見ると笑っていた。
何かを忘れるかのように…。