いのり?

リュウ  2007-11-08投稿
閲覧数[147] 良い投票[0] 悪い投票[0]

 また少し二人が近付いたのはある湖に行った時。足場が悪くて、歩きにくい場所だった。男がすっと手を差し出してきた。一瞬考えながらも、すぐに男の手をとった。湖に降りた所で私は罪悪感と恥ずかしさを感じ、ぱっと離した。それから男は決まって、私の手をとるようになった。
 増えたのは会う回数だけではなかった。連絡を取り合う事も多くなった。男から頻繁に来るメール。そのメールの内容に疑問を抱きながらも、二人の距離はさらに縮んだ。
 私はもぅ男を好きになっていた。
 しかし、男には奥さんがいる。
私を誘う事も、頻繁に連絡してくる事も、後輩として可愛がってくれてるに違いない。
そぅ思っていた。今思えば、そうであれば今後の辛い想いもせずにすむはずだった。
 お互い恋愛対象の態度をとる事なく、相変わらずのパターンで、4ヶ月がたった。私の想いは大きくなっても、態度にも出す事はなかった。
 そんな二人が、ある夜、踏み入れなければ良かった関係に足を踏み入れてしまった。それは空気も澄んで、夜景がキレイに見える夜だった。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 リュウ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ