愛しい君へ?

 2007-11-08投稿
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私が手術を受けている間の話である。私は、後からこの話を聞いた。


「誠二君、少しいいかね?」

私の父が誠二と2人で話したいと申し出た。

「はい。分かりました。」
「じゃあ、屋上にでも行こうか。」




屋上に着くと、父はすぐに言った。


「奏を…。奏の事をこれからも大切にしてくれるか?病気が治らなくても…。」

「おじさん…。当たり前ですよ。俺は、奏の事が大好きですから。それは、おじさんも知ってるでしょ?」

「だが、奏は誠二君にとって負担になってしまうだろう。障害が残ってしまう可能性が大きいのだから…。」

「それでも、俺は奏の側にいます。これからもずっとそのつもりです。」

「そうか…。奏は、ここまで愛してもらって幸せだな。ありがとう。奏の事をよろしく頼む。」

「おじさん…。」

父は、涙を流しているのを隠すように空を見た。

「綺麗な空だ…。」

そこには、秋の雲1つない快晴な空が広がっていた。段々と日が暮れていっている…。



バタン!!

屋上のドアが勢いよく開いた。

「奏の手術が終わったわよ。…成功だって。」

涙目の母が2人に伝えた。

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