僕にはわからない。ヒトミに何かあったのか。 そんなことを考えているとヒトミが急に言った。 「あ…私帰らなきゃ」
僕は 「うん」とつぶやくしかなかった。
ヒトミと別れてから10分経ったくらいに、トシからメールが来た。
「ねぇ、ヒトミどぅさ?」
「普通だよ。なんで?」そう送り返すと、あの悲しい笑顔の意味がわかった。
「あいつ…。 最近親が亡くなったみたい…。でも、皆に同情されるのが嫌で、強がって笑ってるらしいんだよな。でもさぁ、ヒトミ、 お前といると心から笑ってる気がするんだ。」
「まさか 笑」
僕の心が少し晴れた気持ちになった。