きっと今日で彼女ができる。だからこれからはのろけ話を聞いてあげよう☆そう思った。
なぜかこの日はメールが続かなかった。
午後になって知らないアドレスでメールがきた…
『かずまの友達の雅人だよ☆わかる?』
7人の男子の中でまだ一度も話してない人だった。
『わかるよ☆どうしたの?』
なんとなく嫌な予感がした…
わざわざかずま君に彼女できたことを知らせるのかと…
『こないだ同窓会でさとしってやついなかった?』
『えっと…お母さんの同窓会?』
『そうそう☆』
『名前わかんないけど…なんかいた!』
『なんかって…笑』
『失礼だったねf^_^;』
『そいつ俺の友達☆』
『そぉなんだ☆それ知ってたら話したのに…何話せばいいかわかんなかった☆』
『あいつも言ってた☆』
なんとく拍子抜け…
毎晩の楽しみのかずま君とのメールはなかった。
かずま君を好きになってよかった
こんなに苦しかったのにこんなに悲しかったのに泣かなかった…
泣けなかった…
それだけいい人を好きになった
悲しみや苦しみよりもかずま君の優しさに感謝する時間の方が多くて、泣いてるひまなんてなかったんだ…
やっぱり毎日が幸せだった…
「なんで今日テンション高いの?」
自習時間に裕也が聞いてきた。
「え?休み明けでみんなと久しぶりに会えたからだよ♪♪」
「…土日会わなかっただけじゃん!」
ほんとはね、繋がったからだよ。不明点が全部。
美幸と職員室行く途中に保健室のドアが開いてて、女の子が楽しそうに笑ってるのが見えた。
もしかしてって思ったらやっぱりその子の視線の先にかずま君がいた…
たびたび保健室に行くのは学年が違う好きな子に会うため?
休み時間に何度もみるケイタイは時間の打ち合わせ?
彼女できた?なんて聞けなかった…
それでも彼は兄ちゃんを続けた…
かなりの至近距離も、私は平気に過ごさなければならなかった…
机に座って私の手を握って自分の膝に置いたり、裕也を探していたら
「俺がいるからいいじゃん…俺じゃだめ?」
なんて…
そんな言葉や行動、前ならうれしかったはずの全てが、私を苦しめていった…
卒業式予行
商業科の人たちが登校するようになった。
休憩時間は必ずかずま君がきた…