「「おじゃましました〜」」
アタシと藍治は声を揃えてそう言うと秀に手を振って永井家を後にした。
藍治が傘をさしアタシたちはその中に一緒に入った。
「アレ、またミサンガ増えた??」
アタシは傘を持つ藍治の左手首のミサンガを触った。
「一昨日ピアス買いに行ったらおまけしてくれた。あ、椿ん家ここ曲がるんだよね。」
「うん、そうそう。またピアス買ったんだ。」
「ほら〜サイコロの形したピアス。」
藍治が左サイドの髪を掻き揚げアタシに見せた。
藍治の左耳にはあと2つ輪っかのピアスと、青い石の付いたピアスが付いている。
「凄いサイコロだ!可愛い〜…あ!」
アタシたちはすでに家の前に来ていた。
家の前にある車のガレージに恭一がいた。