baseball player

 2007-11-13投稿
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9回裏、サヨナラの場面、僕は打席に入った。
初球は甘く入ったど真ん中のストライク!
しかし僕はその球を見送ってしまった…
結局僕は追い込まれてからの難しいコースの球を打ち上げてサードフライに倒れ、試合に負けてしまった…

次の日、僕は野球の素質がないと考えて野球を辞めてしまった。
その理由は今回の事があったからというだけの事ではない。以前にも何回かチームに迷惑をかけた事がありもう二度と迷惑をかけないためでもあったのである。

しかし数日後、一人の男の子が僕に声をかけてきた。
「野球を教えて!」
僕は戸惑ったが何故かと聞いてみるとコーチが現在いないと言うのだ。
僕はあまり気が向かなかったが暇だったので少しだけ練習を観る事にした。
するとどうだろう、男の子に連れられて来たグランドでは子供達だけなのに一生懸命に汗を流して練習に取り組んでいる姿があった。その時だ!
僕は何かに取り付かれたかのように一目散に子供達のそばに駆け寄ると熱心に野球を教え始めたのだ!僕はその時、野球に対する情熱が戻ってきたのを感じた。

ちょうど一週間後、男の子達のチームに新しいコーチがやって来た。すると、そのコーチが僕に「一緒に練習をやらないか」と声をかけてきた。僕は「やります」と即答して子供達と練習をした。練習後、僕は所属していたチームに戻る決心をした。
その日、僕は子供達と彼らのコーチに自分のチームに戻ると話すとみんなさびしそうな顔をしたが、「お兄ちゃん頑張って」と励ましてくれて目頭が熱くなりうれしかった。

次の日、僕は自分のチームに戻ると「今まで何をやってたんだ!お前がいないから大変だったんだぞ!練習をやるから早く準備をしろ!」と温かく僕を迎えてくれた。

数ヶ月後、試合が行われた。僕はこの試合に先発出場した。試合は緊迫した投手戦にもつれ込んだ。
9回表、同点から相手にタイムリーヒットを打たれ勝ち越されてしまった。
しかし9回裏、2アウトながら一打サヨナラのチャンスを迎えると僕の打順が回って来た。その時、スタンドから大きな歓声が聞こえた。見てみるとなんとあの時の子供達が応援しているではないか。そして僕は彼らの声援に後押しされ打席に入った。僕は以前とは違い初球をねらっていた。そしてその初球に僕は手を出した。すると打球は外野の間を抜けてランナー二人がホームに帰り大歓声に包まれた。

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