英語はある程度学習していたので全く理解出来ないわけではない。
大型モニターに映し出されているコンテンツを任意に閲覧出来る。どうやらこれはインターネットブラウザのようだ。いや、確実にインターネットブラウザだ。
天気予報の画面には日本列島が映っていた。僕はやはり日本に居た。
という事は日本の公用語が英語になったという事だ。まぁいいだろう。493年も経てばそういう事にもなるさ。
しばらくニュースを見て大まかな時代状況を把握した。世界統一通貨が流通し、国連が世界連邦政府に格上げされている。旧各国が州になっているわけではなかった。国制度は存続し、欧州連合やアジア連合やアフリカ連合や南北アメリカ連合といった組織が各国と世界連邦政府との間でクッションの役割を果たしている。
核兵器は消滅し、軍隊も消滅している。武器・兵器も無い。難民も存在せず、全人類が最低限の暮らしを送っている。私有土地に制限が有り、豪邸は建てられないようだ。
生活品の種類は少なくなったが、その全てはオートメーション生産されていて非常に安価である。
一見して世界は社会主義になったのかと思ったが、そうでは無い。自由に商売できる。