リフェード10

サス  2007-11-14投稿
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そんな事は知る由もないだろう。これから先に待ち受ける激戦がどれほどのものか…
今までこなしてきた任務と比べられない程、死に近いと言うのがその機能でわかる。
三人がペンダントを身につける。こんな動作で身が引き締まる思いと何か重圧が肩へとのし掛かったようだ。
これが人類の希望と期待を背負う者の道理なのか…
幼い彼らにはあまりにも酷な運命。人類はそれ程までに全てを飲み込むであろう地獄へと通じる崖の端まで追いつめられた状況…

もう残された時間はあと僅か

ここ、フォールドから50里ほど離れた街『アルカサレム』と言う大都市にすら戦火が飛び火したのだ。
そこがもし陥落したらフォールドも安全な所では無くなるだろう。
そうなれば海辺の町『ライン』がこの国最後の砦。
最悪な事態を払拭したいと誰もが考える。だからこそ『リヴァーレ』への期待は絶大な物。
なぜならこの三人は聖人の再来と謳われている。力は未熟ながらも随所に見られる才能からなのだ。まさに神童そのもの、聖人の再来となるはずだと切に願おう。



老人が静寂を絶った。
『おぬし達には早急にアルカサレムに向かってもらう。そこには迅雷とベーオウルフズがおるが戦況は思わしくないのだよ』
金髪の青年が表情をしかめる。
『親父と共闘するなんてな…』
そんな悪態を他に聞こえぬように嘆くが、青の青年が気づいたのか彼を見やる。抱いた疑念を表情を悟ってか問うことはなかった。
今はそれ以上に一騎当千の『迅雷』、広域戦闘を得意とする『ベーオウルフズ』の三人がいるのに打開できない劣勢が気がかりだ。
青と金髪の青年2人は現在の状況が飲み込めた様子。その表情は暗く堅い。
『おぬし達には後2年は訓練を積んでもらう予定だったが状況がの…』
いつもにこやかな表情を浮かべる偉人でさえも笑みを浮かべない。申し訳なさそうに言う。
『そんなの大丈夫だよ!三人なら負ける気がしないもん』
ロウさんは抜きでとハハッと笑い場の空気が軽くなる。その笑顔を見ると不思議と元気が湧くのだ。
『そう、その為の『リヴァーレ』おぬしら三人じゃよ。旅立ちは一週間後じゃからの』
今日初めて偉人が笑ってみせた。頼んだと一言残し






今夜起こる現実に打ちのめされるとは思いもよらぬ、三人が返事をし部屋をあとにした



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