ー次の日の昼休み−
「里美!昨日はどうしたの?」
里美は私達が心配してたより明るかった。
「アンタ達、気をつけな!知らない人が見たらカップルそのものだよ。昨日はごめん。二人を見てたら、彼氏彼女にしか見えなくなって……自分がお邪魔虫のような気がしちゃったんだよね。付き合ってないって分かってたはずなのにさ。」
里美は素直に打ち明けてくれた。
私と聡は恋人じゃないけど、友達以上なのかもしれない。好きとか嫌いとかじゃなくて、
「居て当たり前」ってみたいな感じなんだよね。
「美夏、紺野のこと好きなんかい?」
ビクッ!
「何よ、やぶからぼうに。好きとか嫌いとか考えたことないよ。」
「この際だからちょっと考えてみたら?」
里美のバカ!!いきなり何言ってるんだろう?
「いまさら、考えてもね……」
「美夏はさ、口では好きとか嫌いとかじゃないって言ってるけど、心の中はどうなのよ?
「…………」
好きなのかな……
「じゃぁ〜さ、紺野に聞いてみない?」
「ちょ、ちょっとバカ言わないでよ!変に思われるじゃない……そ、それに聞いてどうするのよ?」
「美夏と紺野の関係をハッキリさせたいだけ!あのね、好きでもないし嫌いでもないって思ってる男女二人が、端からみてカップルって思われてもおかしくない感じなんだよ!アンタ達二人は。」
「…………
「聞くの怖い?」
「…………うん。」
怖いにきまってるじゃん!
「あ〜、美夏、大変!もう昼休み終わってるじゃん!じゃ、放課後ね。」
里美ったら、私達の関係をハッキリさせたいなんて……
聡のこと、恋愛対象として見たことないし、小さい時からいつも一緒だから……
あぁ〜〜〜、どーしよぉ。