紫穂「そんな兵器に、乗ると決めたわけじゃないから!…」
紫穂は言い放った。
瑞枝「そう――
でも今は警報レベルレッド。そしてここも戦闘態勢レベル2が発令されてる。レベル1に引き上がるのは時間の問題なの。」
淡々とした声色で突き放す。
祐希「警報がレッドだから…シェルターは開けられない。って言いテェのか?」
瑞枝「開けられないわ。」
祐希「ふざけるなよ?アンタたちなら何でも出来そうじゃねぇか。
開けられないんじゃない。開けないんだろ?」
食い下がって瑞枝を問い詰める。
瑞枝「…その様子じゃぁ、ヴェリに乗せたところでまともに起動してもくれなさそうね。」
瑞枝は祐希と紫穂を見やり、ため息混じりにいった。
紫穂「そぅ思うなら帰して!」
瑞枝「――仕方ないわ。
戦闘の間はこっちもバタバタしてて駄目だけど、戦闘が終れば警報解除になる。それからならね――」
瑞枝は顎に手をあて、順を追って考える。
そこへ空(ス)かさず紫穂が口を挟んだ。
紫穂「じゃぁ、私たちはここに――…」
瑞枝「それは、できないわ。関係者でないものをこの場に誰の立ち会いもなしに置き去るなんて、普通に考えて無理でしょ?」