広告に印された場所に着いた俺は言葉を失った。決して広いとは言い難い河川敷にすでに数えきれないくらい人が集まっていたのだ。俺がしばらくたちつくしていると・・・
「参加希望者ですかぁ〜?」と後ろから声をかけられた。振り向くと、そこには俺の服装に負けないくらいナンセンスな格好をした、若い女性がたっていた。胸元にはられているシールから受け付けの女性だと推測できた。とりあえず、登録をすませ、しばらく中を歩くことにした。そこに集まった連中は老若男女、幅広い年齢層で構成されていた。此処にいる全員がこのマスメディアの混沌した縦社会に絶望していたのかとおもうとゾっとした。何の悩みも抱えていない人間がこの中にはいったら小一時間で目眩がしてくる・・・そんな空気が河原全体に充満していた。