KISARAの恋[3]

KISARA  2007-11-16投稿
閲覧数[135] 良い投票[0] 悪い投票[0]

あゆみとのメル友生活が始まって、KISARAは楽しくて仕方ない毎日を送っていた。

フリーター生活をしていたのでバイトから帰るとすぐパソコンに向かっていた。

気になることが1つあった。あゆみのメールが大抵、明け方の4時くらいに来てることだった。

その頃はまだ、お互いに「どうしてた〜」とか「寒いね〜」なんてメールしかしてなかったし

深い仲とまでは到底辿り着いていなかったから聞くに聞けなかった。

まぁ、別にいいや。って思っていたのは事実。

あゆみの新潟ではその頃は雪下ろしが日課みたいなもんで、KISARAの住む神戸なんて年に1回大雪が降るかどうかだったので、ピンとこなかった。寒さの基本が違うんだな…。と。

そんな感じでメル友生活も1ヶ月を過ぎた頃。あゆみがメールにこんなことを書いてきた。

「原始メールを送ってもいいかなー?」正直、コイツ、アホかと思った。「原始メール」ってなんやねん。

すぐに返事した。「げ、原始メールって何?意味分からん。おかしなったか?」

後々分かったことだが、あゆみはパソコンの前で爆笑していたそうだ。

そう、「お手紙」のことでした。

今では、ケータイで簡単に写メをパチリと撮ってメールで送信するだけ。でも、そんなものはなかったし、デジカメもそんなに普及してなかった。

専ら、手紙でもって、写真を入れて送って、コレが私です。っていうのが基本だった。


実にアナログ。余程の信頼関係がないとできないことだった。住所を教えるわけだから。


KISARAは確かに躊躇したけれど、メールに連絡先を書いてあゆみに送信した。メル友関係が大きく進展した瞬間だった。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 KISARA 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
ブツブツ・ザラザラ…
ツルリン綺麗な美肌♪


▲ページトップ